建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン 1

建設業については、現行の労働基準法上、いわゆる36協定で定める時間外労働の限度に関する基準(限度基準告示)の適用対象外とされていますが、「働き方改革実行計画」において、一定の猶予期間を置いたうえで時間外労働の罰則付き上限規制の一般則を適用することとされていました。
こうしたなかで公共・民間含め全ての建設工事において働き方改革に向けた生産性向上や適正な工期設定等が行われることを目的として、「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」(平成29年8月28日)が策定されました。
 

時間外労働の上限規制の適用に向けた取組

 

(1)適正な工期設定・施工時期の平準化

 
○ 工期の設定に当たっては、現場技術者や下請の社員、技能労働者などを含め建設工事に従事する全ての者が時間外労働の上限規制に抵触するような長時間労働を行うことのないよう、当該工事の規模及び難易度、地域の実情、自然条件、工事内容、施工条件等のほか、建設工事に従事する者の週休2日の確保等、下記の条件を適切に考慮するものとする。
・ 建設工事に従事する者の休日(週休2日に加え、祝日、年末年始及び夏季休暇)の確保
・ 建設業者が施工に先立って行う、労務・資機材の調達、調査・測量、現場事務所の設置等の「準備期間」。主たる工種区分ごとに30~90 日間を最低限必要な日数とし、工事規模や地域の状況に応じて期間を設定
・ 施工終了後の自主検査、後片付け、清掃等の「後片付け期間」。20 日間を最低限必要な日数とし、工事規模や地域の状況に応じて期間を設定
・ 降雨日、降雪・出水期等の作業不能日数。降雨日は施工に必要な実日数に雨休率を乗じた日数。雨休率については、地域ごとの数値のほか、0.7 を用いることも可
・ 用地買収や建築確認、道路管理者との調整等、工事の着手前の段階で発注者が対応すべき事項がある場合には、その手続きに要する期間
・ 過去の同種類似工事において当初の見込みよりも長い工期を要した実績が多いと認められる場合における当該工期の実績

○ 適正な工期設定等を検討するに当たり、工事の特性等を踏まえ、土木工事については国土交通省の工期設定支援システム、建築工事については国土交通省の公共建築工事における工期設定の基本的考え方及び(一社)日本建設業連合会の建築工事適正工期算定プログラムを適宜参考とする。

○ なお、労働基準法における法定労働時間は、1日につき8時間、1週間につき40時間であること、また改正法施行の5年後に適用される時間外労働の上限規制は、臨時的な特別の事情がある場合として労使が合意した場合であっても、上回ることの出来ない上限であることに留意する必要がある。
また、時間外労働の上限規制の対象となる労働時間の把握に関しては、工事現場における直接作業や現場監督に要する時間のみならず、書類の作成に係る時間等も含まれるほか、厚生労働省が策定した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を踏まえた対応が必要であることにも留意する必要がある。

○ 上記を踏まえて週休2日の確保等を考慮した工期設定を行った場合には、公共工事の請負契約の締結においては、当該工期設定に伴い必要となる共通仮設費や現場管理費などを請負代金に適切に反映するものとする。
また、民間工事の請負契約においても、公共工事の例を参考にして請負代金に適切に反映するよう努めるものとする。

○ なお、上記の取組は、いたずらに工期を延ばすことを是とするものではなく、建設業において不可欠な取組である生産性向上や、シフト制等による施工体制の効率化とも相まって、適正な工期設定を行うことを目的とするものである。
また一方で、一定の制約条件により工期が設定される場合には、それに見合った体制を組む必要が生ずる場合があることを踏まえ、請負代金に適切に反映することが必要である。

○ 受注者は、その工期によっては建設工事の適正な施工が通常見込まれない請負契約の締結(「工期のダンピング」)を行わないものとする。
また、下請契約においても、週休2日の確保等を考慮した適正な工期を設定することとし、特に後工程(内装工事、設備工事、舗装工事等)の適正な施工期間を考慮して、全体の工期のしわ寄せがないよう配慮する。

○ 受注者は、工事着手前に工程表を作成したうえで、施工期間中にわたって随時又は工程の節目ごとに工事の進捗状況を発注者と共有することとし、工事内容に疑義が生じた場合には、受発注者双方ともに速やかな回答に努めるなど、工事の円滑な施工を図るものとする。また、設計図書と実際の現場の状態が一致しない場合等、予定された工期で工事を完了することが困難と認められる場合には、受発注者双方協議のうえで、適切に工期の変更を行うものとする。下請契約の場合においても同様とする。

○ 施工時期の平準化は、人材・資機材の効率的な活用などを通じて、適正な工期の確保や、担い手の処遇改善などの働き方改革に資するものである。
公共工事の発注においては、年度末に工事完成時期が集中し、年度当初に稼働している工事が少なくなる傾向があることから、発注者は、工事の特性等も踏まえ、下記の取組を講じることなどを通じて、施工時期の平準化を推進するものとする。
・ 労働者・資機材の確保等のための工事着手までの余裕期間の設定
・ 適正な工期を確保するための債務負担行為の積極的な活用
・ 発注者の連携による地域単位での発注見通しの統合・公表

○ また、民間工事においても、大規模な工事についての可能な範囲での見通しの公表や、工事時期の集中の回避などにより、受発注者が互いに協力して施工時期の平準化に資する取組を推進するよう努めるものとする。

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