茨城県ヤード規制条例

茨城県において、「茨城県ヤードにおける自動車の適正な取扱いの確保に関する条例」が平成29年4月1日に施行されました。

茨城県警によると平成28年中の自動車盗難件数は1,590件で、、全国ワースト。
犯罪率(人口10万人あたりの認知件数)では、54.5件で全国ワースト。犯罪率は、なんと平成19年から10年連続全国ワーストです。
茨城県で自動車盗難が多い理由として、土地が広く安く使用できるため、盗難車を解体するヤードが多いということがあげられます。特に県南、県西地区に多く、茨城県内で平成29年現在約400ヶ所あるともいわれています。
この条例は、県内で多発している自動車盗難被害に関係して、ヤードが盗難自動車の解体や不正輸出のための作業場として利用されている現状が認められることから、ヤードにおいて自動車の解体を行う者に対し、規制を行うことにより盗難自動車の解体・保管先としてヤードが利用されにくい環境を構築し自動車の盗難の防止を図ることを目的としています。

 

1.ヤードとは

規制の対象となる「ヤード」は、自動車を解体する施設のうち、周囲が塀や柵などで囲まれており、外部から内部で自動車を解体している状況を確認することが困難な施設をいいます。

〇周囲が完全に囲まれていなくても一部に塀や柵などが存在し、外部から内部における自動車の解体状況を確認することが困難であれば規制の対象となります。

〇ヤードの面積が450㎡未満であり、自動車の解体を業として行っていない場合は適用除外となります。ただし、450㎡未満であっても、業として行っている場合は、面積にかかわらず全てが規制の対象となります。

〇この条例は、地方運輸局から認証を受けた自動車分解整備事業者が分解整備として行う自動車の解体については適用されません。

 

2.届出

県内で自動車の解体を行おうとする場合は事前に公安委員会に届け出なければなりません。
平成29年4月1日時点で、既に自動車の解体を行っている場合も、公安委員会に届け出なければなりません。

〇この義務は、自動車リサイクル法の解体業の許可を受けている者には、適用されません

〇届出書への記載事項は、ヤードの所在地、規模、設備などです。添付書類は、ヤードの平面図や土地や建物の使用権原を証明する書類などです。

〇届出後に変更があった場合や、休止、廃止、再開の場合も公安委員会にその旨を届け出なければなりません。

〇届出書の受付窓口は、ヤードの所在地を管轄する警察署の生活安全課となります。

 

3.引き取る際の相手方の確認等の義務

ヤードで解体する自動車を引き取ろうとする際は、相手方から運転免許等の提示を受け、相手方の氏名、住所などを確認するとともに、当該自動車に関する自動車検査証等の書類の提示を受けなければなりません。
なお、相手方と自動車検査証等に所有者として記載された者が異なる場合には、譲渡証明書や委任状等により自動車を引き渡す権限を有することを証明する書類の提示を受けなければなりません。
また、引き取った自動車が盗難品の疑いがあった場合は、直ちに警察官に申告しなければなりません。

〇提示を受ける書類等については、コピーしたものは認められません。

〇盗難品の疑いがある場合例としては
・車体番号やエンジン番号等が削られた車両
・鍵穴やキーシリンダーが破壊された車両
・法律等で常備することが義務付けられている書類(車検証、自賠責保険の被保険者証等)が合理的理由なく備わっていない車両
等があげられます。

 

4.提示書類の写しの保存義務

自働車を引き取る際に相手方確認に用いた書類の写しを保存しなければなりません。
保存期間は写しを作成した日から1年間です。

 

5.土地等の譲渡等をする場合の措置

県内に所在する土地や建物の所有者は、ヤード内で自動車の解体を行おうとする者に対して土地や建物を貸したり売ったりしようとする場合は、契約締結前にその土地や建物が盗難自動車の解体場所として使用されるものではないことを確認するよう努めなければなりません。
また、契約締結後にその土地や建物が盗難自動車の解体場所として使用されていることが判明した場合は、契約を解除したり。買い戻すよう努めなければなりません。

 

6.立入検査

警察職員は、必要により事務所、ヤードその他の施設に立ち入って書類などを検査したり、関係者に質問を行うことができます。

 

7.罰則

違反者に対しては罰則が科せられます。

〇3月以下の懲役又は30万円以下の罰金
・無出、または虚偽の届出をしてヤード内自動車解体を行った者
・相手方の確認等をせずに自動車を引き取った者
・相手方の確認等の際に提示を受けた書類の写しの保存を行わなかった者

〇30万円以下の罰金
・変更等の未届出や虚偽の届出を行った者
・立入検査を拒み、妨げ、質問等に対する虚偽の答弁をした者等

 

8.適用除外

 

 

自動車分解
整備事業者

解体業者 古物商 その他
※4
届出 ※1
相手方の確認等 ※2 ※3
提示書類の写しの保存

 

※1分解整備として行う自動車の部品の分離に限ります。それ以外の解体行為をしようとする場合は適用除外になりません。

※2自動車リサイクル法に基づく電子マニフェストにより、情報管理センターへ引取りに係る移動報告がなされている自動車を引き取ろうとする場合です。
それ以外の自動車(自動車リサイクル法の適正な手続きを経ずに解体業者に持ち込まれる自動車)を引き取る場合は、適用除外になりません。

※3古物としての自動車(例:中古自動車として流通させる自動車)を引き取る場合は、古物営業法に基づき相手方の真偽の確認及び帳簿の保管が義務付けられているため、適用除外となります。
ただし、古物商であっても、解体する目的で自動車を引き取る場合は、適用除外になりません。

※4自動車分解整備事業、解体業または古物用の許可等を受けていない者は、条例が適用されるとともに、無許可営業等が判明した場合は、各法の規制が適用されることになります。

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