1.トラックの大きさ
一般的にトラックは道路運送車両法の保安基準により軽トラック、小型トラック、中型トラック、大型トラックに分類されています。
軽トラックは軽自動車の規格に準じており、全長3.4以下、全幅1.48以下、全高2m以下、排気量660cc以下が軽自動車とされています。
軽トラック以上の大きさのトラックは小型トラックと普通トラックに分類されます。これは乗用車の小型5・7ナンバーと普通3ナンバーと同じ分類で全長4.7m以下、全幅1.7m以下、全高2m以下、最大積載量2トン未満が小型トラックに分類されます。小型トラックは4ナンバー、普通トラックは1ナンバーとされます。そして全ての車両の上限として、全長12m、全高2.5m、車両総重量25トン以下という基準があります。
大型トラックの分類は道路交通法による自動車運転免許制度によって分類されています。普通免許で運転できる車両総重量8トン未満、最大積載量5トン未満を中型トラックとし、それ以上のものを大型トラックと分類しています。
種類 | 全長×全幅×全高 | 車両総重量 | 積載量 | |
---|---|---|---|---|
小型トラック | 小型 | 4.7m×1.7m×2m以内 | – | 積載量2t以下 |
普通トラック | 中型 | 12m×2.5m×3.8m以内 | 8t未満 | 積載量2tを越え5t未満 |
大型 | 8t以上 | 積載量5t以上 |
またトラック業界では積載量で分類する場合もあります。
小型トラック
一般的に積載量が2トン以下のトラックを小型トラックと称します。
中型トラック
一般的に積載量が4トンクラスのトラックを中型トラックと称します。トラックの荷台の形や装備によってトラック1台ごとの積載量に大きな開きがあります。
大型トラック
一般的に積載量が10トンクラスのトラックを大型トラックと称します。トラックの荷台の形や装備によってトラック1台ごとの積載量に大きな開きがあります。
2.トラックの形状
平ボディ
荷台がフラット型の汎用的なトラックです。屋根が無い分、貨物の積卸しが容易です。
バンボディ
荷台がアルミ製の箱型のトラックです。平ボディよりも風雨から荷物を保護することができます。ただし、ボディの重量によって積載量は減少します。
保冷車
外気の影響を受けにくいように、荷台に断熱加工がされているトラックです。荷物を低温で運ぶことができます
冷凍冷蔵車
冷凍・冷蔵装置が付いて、荷台が冷凍庫や冷蔵庫のようになるトラックです。冷凍食品を運んだり、生鮮食品を新鮮なまま運ぶことができます。
ウィングボディ
荷物の積卸しがしやすいように、バンボディの両側が開くトラックです。開いたときに鳥の翼を広げたような形になるのでこう呼ばれています。
幌ウィング
荷台を幌で覆ったウィング車です。普通のウィング車よりも軽量化できるので荷物をたくさん積めるというメリットがあります。
3.トラックの免許
以前は、普通免許で車両総重量8トン未満、かつ最大積載量5トン未満のトラックを運転することが可能でした。平成19年6月2日から道路交通法の一部が改正され、新たな制度として車両総重量5トン以上11トン未満の自動車等が、中型自動車と定義され、これに対応する免許として中型免許が追加されました。
つまり2トントラックは普通自動車免許で運転できますが、4トントラックは中型免許がなければ運転することができなくなりました。
区分 | 車両総重量 | 最大積載量 | 乗車定員 | 受験資格 |
---|---|---|---|---|
普 通 免 許 | 5トン未満 | 3トン未満 | 10人以下 | 18歳以上 |
中 型 免 許 | 5トン以上 11トン未満 | 3トン以上 6.5トン未満 | 11人以上 29人以下 | 20歳以上 経験2年以上 |
大 型 免 許 | 11トン以上 | 6.5トン以上 | 30人以上 | 21歳以上 経験3年以上 |
改正前の普通免許を持っている方が免許を更新すると、免許の種類は「中型」、 免許条件欄に「中型車は中型車(8t)に限る」との表記となります。
中型車は中型車(8t)に限る とは、車両総重量8t未満、最大積載量5t 未満及び乗車定員10人以下に限った 中型自動車を示します。これは改正前の普通免許で運転できる車の範囲と同じです。
平成26年7月10日警察庁は、運転免許の区分を新設し、18歳で運転できるトラックの総重量を5トン未満から7.5トン未満に引き上げることを決めました。高校新卒者が運送業界に就職しやすくするためで、来年の通常国会に道交法改正案が提出されます。
今回の改正では普通、中型、大型の区分のうち普通で運転できる車の総重量を5トン未満から3.5トン未満に引き下げ、中型の5トン以上11トン未満を7.5トン以上11トン未満に変更。3.5トン以上7.5トン未満の区分が新設されます。新区分は普通免許を先に取得するのが条件だが、トラックを使った教習を受けて試験に合格すれば18歳から運転できるようになります。