一般貸切旅客自動車運送事業

1.一般貸切旅客自動車運送事業とは

他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して旅客を運送するのが「旅客自動車運送事業」です。旅客自動車運送事業は、その事業の形態や、使用する車輌の種別により、一般乗合旅客自動車運送事業、一般貸切旅客自動車運送事業、一般乗用旅客自動車運送事業、特定旅客自動車運送事業の4つがあります。
旅行会社等が集めた旅行者の団体を運送するバスのように、乗車定員11人以上の自動車を使用して一個の団体等と運送の契約を結び、車両を貸し切って運送するのが一般貸切旅客自動車運送事業です。
一般貸切旅客自動車運送事業の許可を取得するには、許可申請書を作成し、管轄する運輸支局の担当窓口(輸送・監査部門)に申請が必要となります。申請された許可申請書の審査にあたっては、公示されている審査基準の内容を全て満たしているかを審査し、全て合致していることが認められれば許可となります。

2.審査基準

(1)営業区域

原則、都県単位とする。

(2)営業所

①営業区域内にあること。
なお、複数の営業区域を有するものにあっては、それぞれの営業区域内にあること。
②申請者が、土地、建物について3年以上の使用権原を有するものであること。
③建築基準法、都市計画法、消防法、農地法 等関係法令に抵触しないものであること。
④事業計画を的確に遂行するに足る規模のものであり、適切な運行管理が図られる位置にあること。

(3)事業用自動車

①車種区分
大型車:車両の長さ9m以上又は旅客席数50人以上
中型車:大型車、小型車以外のもの
小型車:車両の長さ7m以下で、かつ旅客席数29人以下
②事業用自動車
申請者が、使用権原を有するものであること。

(4)車両数

①最低車両数
営業所を要する営業区域毎に3両。ただし、大型車を使用する場合は、営業所を要する営業区域毎に5両。なお、車両数が3両以上5両未満での申請の場合は、許可に際して中型車及び小型車を使用しての輸送に限定する旨の条件を付すこととする。

(5)自動車車庫

①原則として営業所に併設するものであること。ただし、併設できない場合は、営業所から直線で2kmの範囲内にあって運行管理をはじめとする管理が十分可能であること。
②車両と自動車車庫の境界及び車両相互間の間隔が50cm以上確保され、かつ、営業所に配置する事業用自動車の全てを収容できるものであること。
③他の用途に使用される部分と明確に区画されていること。
④申請者が、土地、建物について3年以上の使用権原を有するものであること。
⑤建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触しないものであること。
⑥事業用自動車の点検、清掃及び調整が実施できる充分な広さを有し、必要な点検等ができる測定用器具等が備えられているものであること。
⑦事業用自動車が自動車車庫への出入りに支障のないものであり、前面道路との関係において車両制限令に抵触しないものであること。なお、前面道路が私道の場合にあっては、当該私道の通行に係る使用権原を有する者の承認があり、かつ、事業用自動車が当該私道に接続する公道との関係においても車両制限令に抵触しないものであること。

(6)休憩、仮眠又は睡眠のための施設

①原則として営業所又は自動車車庫に併設されているものであること。ただし、併設できない場合は、営業所及び自動車車庫のいずれからも直線で2kmの範囲内にあって運行管理をはじめとする管理が十分可能であること。
②事業計画を的確に遂行するに足る規模を有し、適切な設備を有するものであること。
③申請者が、土地、建物について3年以上の使用権原を有するものであること。
④建築基準法、都市計画法、消防法、農地法等関係法令に抵触しないのであること。

(7)管理運営体制

①法人にあっては、当該法人の役員のうち1名以上が専従するものであること。
②安全管理規程を定め、安全統括管理者を選任する計画があること。
③営業所ごとに、配置する事業用自動車の数により義務づけられる常勤の有資格の運行管理者の員数を確保する管理計画があること。
④運行管理を担当する役員が定められていること等運行管理に関する指揮命令系統が明確であること。
⑤自動車車庫を営業所に併設できない場合は、自動車車庫と営業所が常時密接な連絡をとれる体制が整備されるとともに、点呼等が確実に実施される体制が確立されていること。
⑥事故防止等についての教育及び指導体制を整え、かつ、事故の処理及び自動車事故報告規則に基づく報告等の責任体制その他緊急時の連絡体制及び協力体制について明確に整備されていること。
⑦上記③から⑥の事項等を明記した運行管理規程等が定められていること。
⑧原則として常勤の有資格の整備管理者の選任計画があること。ただし、一定の要件を満たすグループ企業に整備管理者を外部委託する場合は、事業用自動車の運行の可否の決定等整備管理に関する業務が確実に実施される体制が確立されていること。
⑨利用者等からの苦情の処理に関する体制が整備されていること。

(8)運転者

① 事業計画を遂行するに足る員数の有資格の運転者を常時選任する計画があること。
② 運転者は、旅客自動車運送事業等運輸規則第36条第1項各号に該当する者ではないこと。

(9)資金計画

① 所要資金の見積りが適切であり、かつ、資金計画が合理的かつ確実なものであること。なお、所要資金は次の合計額とし、各費用ごとに以下に示すところにより計算されているものであること。
(イ)車両費取得価額( 未払金を含む。) 又はリースの場合は1年分の賃借料等
(ロ)土地費取得価額( 未払金を含む。) 又は1 年分の賃借料等
(ハ)建物費取得価額( 未払金を含む。) 又は1 年分の賃借料等
(ニ)機械器具及び什器備品取得価額( 未払金を含む。)
(ホ)運転資金人件費、燃料油脂費、修繕費等の2 か月分
(ヘ)保険料等保険料及び租税公課( 1 年分)
(ト)その他創業費等開業に要する費用( 全額)
② 所要資金の50%以上、かつ、事業開始当初に要する資金の100%以上の自己資金が、申請日以降常時確保されていること。なお、事業開始当初に要する資金は、次の合計額とする。
(イ) ①(イ)に係る頭金及び6か月分の分割支払金、又は、リースの場合は6か月分の賃借料等。ただし、一括払いによって取得する場合は、①(イ)と同額とする。
(ロ)①(ロ)及び(ハ)に係る頭金及び6か月分の分割支払金、又は、6か月分の賃借料及び敷金等。ただし、一括払いによって取得する場合は、①(ロ)及び(ハ)と同額とする。
(ハ)① (ニ)-(ト)に係る合計額

(10)法令遵守

①申請者又は申請者が法人である場合にあってはその法人の代表権を有する常勤の役員が、一般貸切旅客自動車運送事業を適正に遂行するために必要な法令の知識を有するものであること。
②健康保険法、厚生年金法、労働者災害補償保険法、雇用保険法に基づく社会保険等加入義務者が社会保険等に加入すること。
③申請者又は申請者が法人である場合にあってはその法人の業務を執行する常勤の役員が、法令遵守の点で問題のないこと。

(11)損害賠償能力

旅客自動車運送事業者が事業用自動車の運行により生じた旅客その他の者の生命、身体又は財産の損害を賠償するために講じておくべき措置の基準を定める告示で定める基準に適合する任意保険又は共済に計画車両の全てが加入する計画があること。ただし、公営の事業者は、この限りではない。

 

 

 

 

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