公正証書とは?

公正証書とは簡単に言えば、公証人が作成した契約書です。
契約というと契約書がなくては無効、と考えている方も多いと思いますが、多くの場合契約は口頭で申し込みが行われ、相手方がその申し込みに対して承諾してしまえば、それだけで契約成立してしまいます。
契約では書面の作成は必須事項ではありません。
逆に言えば契約書を交わしていても必ずしもその契約書が証拠として効力を発揮できるかといえば、そうではありません。
しかし、公正証書は公証人が作成する公文書ですから、非常に強力な証拠となります。場合によってはいきなり強制執行を申し立てることができます。

公証人とは、公証役場で事実や契約行為などの証明・認定を行う公務員のことです。多くは裁判官や検察官などの職に就いていた法律の専門家から選任されます。

メリット・デメリット

公正証書には以下のメリットがあります。

●事実を証明するうえで非常に有力な証拠となります。

●債務者に確実に債務を実行するようプレッシャーをかけることができます。

●作成した公正証書の原本が公証役場で厳重に保管されます。

●強制執行認諾約款の記載で裁判手続きをしないで強制執行の申し立てが可能です。

公正証書には以下のデメリットもあります。

●手数料の支払いが必要になります。

●公正証書作成の手続きがあり、当事者が公証役場へ行くのが原則です。

公正証書で作成される書類

公正証書作成の対象となるのは、個人の権利義務に関係があることとされています。日常で交わされる約束のほとんどが公正証書作成の対象になるといえます。具体的には以下のような目的で公正証書がよく利用されます。

●金銭消費貸借契約(お金の貸し借り)
 強制執行認諾約款が記載されていれば、裁判手続きを経ずに強制執行が行えるため多く利用されます。

●遺言
 民法で定められた遺言形式の一つで、相続をめぐる争いを防止するため公正証書遺言が多く利用されます。

●離婚協議書
 養育費の支払いなどを判決を得ないで強制執行することが出来るようにするため、公正証書が利用されることがあります。

公正証書作成の手数料

公正証書を作成してもらうには公証人に手数料の支払いが必要です。

※当事務所で公正証書の作成・提出を代理する場合は別途報酬を頂きます。

 目的の価格  手数料
 100万円以下  5,000円
 100万円を超え200万円以下  7,000円
 200万円を超え500万円以下  11,000円
 500万円を超え1,000万円以下  17,000円
 1,000万円を超え3,000万円以下  23,000円
 3,000万円を超え5,000万円以下  29,000円
 5,000万円を超え1億円以下  43,000円
 1億円を超え3億円以下  4万3,000円に5,000万円までごとに
 1万3,000円を加算
 3億円を超え10億円以下  9万5,000円に5,000万円までごとに
 1万1,000円を加算
 10億円を超える場合  24万9,000円に5000万円までごとに
 8,000円を加算

 

目的の価格の算定額

 目的  算定額
 金銭消費貸借契約  賃貸借金額
 売買契約  代金の2倍の額
 不動産賃貸借契約  期間中の賃料総額(ただし10年分まで)の2倍の額
 担保県設定契約  担保目的の価格または担保される債権額のいずれか少ない額
 算定不能の場合  価格500万円として算定
 離婚給付契約  慰謝料・財産分与と養育料とを別個に算出した額
 養育料は10年分までの額
 遺言  遺言により相続・遺贈する額、相続・受贈者ごとに算出
 また目的の価額の総額が1億円までの場合11,000円加算